茨城県設備設計協会

会長 菊地 繁

 

去る10月17日、(社)東京都設備設計事務所協会主催による「建築関係法令改正問題MET解説セミナー」に招待を受け参加してきました。

このセミナーは(社)東京都設備設計事務所協会(以下(社)東設事協)が、会員および関東近県の協会会員を対象にしたセミナーで、今回が第2回目です。

会場は東京都文京区の文京シビックセンター26階スカイホールで行われ、(社)東設事協会員、および賛助会委員と関東5県の代表、合わせて約90人が参加して行われました。

 20071017_seminar

 今回のセミナーは二部構成になっておりました。

第一部は建築基準法の改正に伴って、建築確認申請手続きが混乱している問題を取り上げ、「法令改正と東京都の取り組み」という演題で、東京都都市整備局市街地建設部建築企画課長小野幹夫氏による講義がありました。

 

特にこの間、建築設計関係者が建築確認申請の手続きの厳格化に対して非常にナーバスになり、必要以上に反応している問題、また、民間検査機関も同じように必要以上な要求を出しており、かつ再申請の場合の申請手数料の問題など、確認申請業務現場が混乱している現状について、国および国土交通省の見解を通達などを交えて解説しました。

 

特に気になったのは9月25日、国住指第2327号国土交通省住宅局建築指導課長が、各都道府県建築行政主務部長宛に出した「建築物の安全性の確保を図るための建築基準法等の一部を改正する法律等の円滑な運用について(技術的助言)」と、10月9日、総行行第172号 国住指第2525号総務省自治行政局長と国土交通省住宅局長連名で各都道府県知事宛に出した「改正建築基準法の施工に伴う建築確認等の手続きの円滑化について」は、国は建築確認申請が混乱し新規建築着工件数が激減した問題を深刻に受け止め、異例とも言うべき総務省と国土交通省の連名の通達を出したことです。

また、この数ヶ月の間に民間検査機関によるチェックリストよるチェック項目の過大な要求などに対しても詳細な説明がありました。

 

 

第二部はパネルディスカッション方式で5人のパネリストによる基調講演と全員によるパネルディスカッションがありました。

 

5人のパネリストは、

「主な改正点の概要と建築設備設計の適正化、及び設計図書の作成について」

 -(社)東設事協会長明野徳夫氏

「告示1206号の見直しの作業経緯と設備設計一級建築士の資格取得制度について」

 -(社)東設事協副会長久住呂明彦氏

「建築確認申請について」

 -(社)東設事協副会長阿部克己氏

「設備企業関係者に必要な意識改革」

 -(社)東設事協専務理事西弘氏

「事務所経営の転換について」

 -(社)東設事協理事森村潔氏

と、それぞれ違った基調講演を行いました。

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 明野会長は、改正資格の設備設計事務所の形態と設計業務範囲などを、表で詳しく説明しました。

久住呂副会長は、ご自身がかかわっている告示1206号の見直し作業と設備設計一級建築士資格制度の、よりホットな話題を提供してくれました。

阿部副会長は、建築確認申請について具体的な設備のチェック事例について解説して、確認を出し直さないための事前相談の励行を進め、西専務理事は、設計者と保全業者との間の情報交換パイプが欠落し、ロスト・リングとなり設計・施工の不備が反映されない現状を打破する必要性を訴え、設備設計技術者、設計事務所、設備設計事務所協会、賛助会など、幅広くそれぞれの意識改革の必要性を訴えました。

森村理事は、ご自身の(株)森村設計の事務所経営の理念と哲学を披露し、特に感銘を受けたのは「設備設計と言う言葉は使わない!!我々はコンサルティング・エンジニア(s)、専門はM&S(building services)」であり、設備設計と言う言葉を使った途端に設備設計に規定されてしまう、また建築に対する被害者意識がありコンサルティング・エンジニアと言う言葉の響きは建築物の枠を飛び越えて地球環境の問題や音響のシミュレーションやスキー場の雪のコンサルティングとフィールドが地球全体に広がっていくと力説する。

 

最後に質疑応答と全体討論を行い、特に資格制度に対する関心が多く寄せられ時間を超過して閉会しました。

 

(社)東設事協のセミナーに今回初めて出席しましたが、全国の各県協会でこれだけのセミナーを開催できる協会は(社)東設事協以外にないと思います。

次回からは会員の皆様にご案内いたしますので、是非ご参加してみてはいかがでしょうか。